成犬期で必要な栄養素

理想的な体型の維持

成犬期になると「成長するためのエネルギー」が必要ではなくなるため、成長期よりも体重あたりのカロリー要求量が少なくなります。フードの種類や量を見直し、理想体重を維持できるようにしましょう。
この時期は、犬のサイズや品種、ライフスタイル、体質などの個体差が、もっとも顕著になる時期です。
そのため、それぞれの特徴に適した栄養バランスのフードを与えることが重要です。

フード選びのポイント

パッケージの原材料を見るよりも、フードを食べた後のうんちの状態や毛艶を見る方が確実です。
たんぱく質は主に筋肉を作る重要な栄養素ですが、筋肉だけではなく食事中に含まれる30～35％は皮膚・被毛の健康維持に使われると言われています。食べた食事によって作られている皮膚・被毛の状態が生き生きとしていれば、その食事が合っているという目安になります。ただし、皮膚が生まれ変わるのには約20日間の時間がかかりますので、フードを変更した際は時間をかけて皮膚・被毛の様子をみてあげましょう。

また、フードの変更で便の質が変わることもあります。
良い便とは、適度に硬く乾燥しているもの（ただしかなり乾燥していて砕けるようなものはよい便とは言えません）～よく形作られており表面がややしっとりしていて、取り上げた時に少し跡が残る/触ると手につく程度のものまでを指します。

避妊・去勢手術後のからだの変化

避妊・去勢手術によりホルモンバランスが変化すると、手術前に比べ活動量が低下するので、必要なカロリー量が30％減少します。その一方で、食欲は20％も増加します。その結果、これまでと同じフードを同じ量与え続けると、カロリー過剰で肥満になってしまいます。

ただし、体重の増加は避けられないことではありません。いくつかの注意点を守れば、避妊・去勢手術を受けた後でも体重の増加を防ぐことができます。